米ドルと円の為替レートの極端な円安傾向、そしてアメリカ経済の好況が支えるインフレによる狂乱物価高、この状況で「アメリカ留学」を考え直すという人が相談に来た。
そこで、この度、実際の現状視察も兼ねて社員研修・学校訪問でアメリカへ行ってきた。California州のSan Fransisco Bay AreaとLAのDowntownから1時間のNorth Cityを訪問、いずれの地域もアジア系のアメリカ人が多く、メキシコ系、ラテン系に交じって日本人も住んでいる。
近くのモールへ行くと、お馴染みのUNIQLOや、Macy‘s、Wall Martがあった。やはりニュース等で言われているように品物の価格が、日本の2倍、3倍する。
フードコートへ行き、昼食。何にしようか、いつも迷うが、結局、中華味に行きつく。最近日本にも進出したPanda Express 若者に人気の中華レストラン。Fried Rice、ピーマンと鳥の唐揚げのあんかけ、Chaw mein。計3種類の大盛りPLATEで$12.00。他の店ものぞいてみると、鉄火巻きなどの海苔巻き寿司が1本$15.00。なんと約¥2000。これが現状。
後日、予定していた大学を訪問。一通り、キャンパスを案内してもらい、雑談の中で担当教授に訊いてみた。
「それでも、アメリカでは賃金が、物価にスライドして値上がりしているので、人々はこの状況に満足して生活しているのでは?」 それに対して、まさかの反論が来た。
「物価高でも賃金が上昇しているから問題ないという人もいる。 しかし、実際には人員が減らされている。 だから、「人員減らし」は「サービス低下」になる、これが現状だ」とのこと。
いくら賃金が上がっても、人が減らされたのではたまったものではない。実際、滞在先のホテルでの様々なサービスの低下の現状を見た。この教授の説明にはとても納得がいった。どの分野でも、サービス低下は目に余るものがあった。
このように考えてくると、「アメリカでの生活は厳しくなった!」「ハワイから引き揚げてくるアメリカ人が多くなった!」等の言葉が聞かれたが、この負の状況が実情だと思えた。
為替レートの極端な円安。高騰する物価、意識の収縮傾向、生活苦、など負の要素だけが膨らむこの時代。$1.00=約¥155と極端な円安、この状況で授業料が上がる、生活費も上がる。
そこで、カナダ留学、オーストラリア留学と考えていいのだろうか。よく考えてみよう。カナダドルとオーストラリアドルの円との為替レートは、米ドルと円相場の違いとは関係がないはず。しかし円との交替レートがどんどん上がっていく。カナダドルは今や$1.00=¥115、オーストラリアドルは今や$1.00=¥105になった。これでは、3年前の米ドルのレートと変わらないではないか。
こんな為替レートや円相場の状況で、カナダやオーストラリア留学へとシフトチェンジされる生徒や保護者の方がおられるが、これは意味がない。
先ず、すべきことは、ありとあらゆる奨学金の可能性を探ること、フルブライト奨学金、ロータリークラブ、ライオンズクラブなど。次に、アジアの国々や留学では
これまであまり考えなかったヨーロッパの国々への留学のこと。そして、次にフレンドシップに連絡して欲しい。
フレンドシップは、今までの数十年の経験に基づき実践的に助言している。ぜひ検討して欲しい。