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反省すべき大人たち

  • 執筆者の写真: FSI
    FSI
  • 5月25日
  • 読了時間: 2分

この話はある2人の小学6年生の話。彼らは春休みを利用して、イギリスのロンドン郊外にある伝統的なとある寮制中学の 「Unaccompanied Minors’ Study and Experience(親が引率しないちびっこのための体験学習)」にフレンドシップから参加した。



親たちは「この年齢ではまだ早い、でもよい経験になる?」と賛成反対五分五分の気持ちで参加させた。しかし、なにせ、小学六年生だ。成田空港の出国検査をぬけ階段を降りて出国手続きに向かうこの二人を見て、親たちは目に涙をにじませていた。 大丈夫だろうか? こんなに小さくて? イギリスまで行けるのだろうか? 行ってからどんな生活をするのだろうか? 栄養のあるものをちゃんと食べれるのか? は一人できれるのか?... 等と言った親たちの心配は尽きなかった。 二人の滞在中、母親は何度も何度お心配の電話をしてきた。しかし、この『まだ早い』という親たちの心配は危惧(きぐ)に終わった。 



そして二週間後、この2人は再び成田空港に降り立った。 

出国の出口から出てきた彼らに駆け寄る親たちに言った。「ああ、短かった。もっといたかった!」 


この言葉は、「面白かった」ということを意味していた。こんなそっけない大人びた返答を親たちは予想していなかった。親たちは、日本について安心し、恥ずかしげに駆け寄ってくる、ひ弱なわが子を想像していたはず。


ところが、親たちの心配をよそに、二人は一歩も二歩も成長したようだった。話でだけ聞いていた、あの「金太郎」や「桃太郎」になって帰国したのだった。

 
 
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